こんにちは、ルトです。
人事として日々学生の皆さんと関わる中で、あるとても印象的なエピソードがありました。一次面接で不合格となった学生から、ずっしり重く心にのしかかる相談の電話が入ったのです。
「緊張で本来の力が出せなかったので、もう一度チャンスをいただけませんか?」
……あの日、言葉を失いました。
面接は「本番」であり、「一発勝負」なんです
私自身、入社前は緊張型の性格でした。ただ、人事としての経験を積む中で気づいたのは、仕事では”緊張した”という理由だけではどうにもならない—という現実です。
プレゼンで緊張して言葉に詰まり、その場で「もう一回いいですか?」なんて言えるはずがありません。
商談で頭が真っ白になっても、「許して、もう一回やらせて」などとは言えないのが社会です。
就活はその前段階として、”社会人としての震える初の本番”とも言える場です。緊張は悪いことではありませんが、そこでの対応の在り方がその先に影響するのは本当です。
でも、「緊張=悪」とは限らない
もちろんです。緊張していいんです。それは、本気だからこそ生まれる現象です。私もどうしたら“力を出せるか”をいつも模索していました。だからむしろ、「緊張できる自分であること」は、前向きな要素とも言えます。
ただ、「緊張したからって別の日にやり直す」は…残念ながら社会では通用しません。むしろ、“言い訳”に聞こえてしまうこともあります。
今は”売り手市場”と言われ、学生が優位な時代…だからこそ、”自立できる人材”であることを求められている時代なんです。
実際にあった「やり直し希望」の電話エピソード
その学生さんは、落ち着いた口調で「緊張して…」と話した後、深いため息をついてこう言いました。
「今さらですけど、もう一度チャンスはないでしょうか…」
私はしばらく黙って、ひと呼吸おいてゆっくり伝えました。
「うちの会社では、面接はその日の“自分を表現する場”です。もしまたリベンジの機会が欲しいなら、ぜひ準備してもう一度応募してください。今日の日の経験は、次につながりますから。」
その言葉に、彼がどれほど救われたか。その後、彼は再挑戦して別の企業から内定を獲得しました。この経験は私にも、「失敗を新たなスタートにする人を応援したい」という想いをさらに深くしました。
面接に向かう心の備えとして「緊張」とどう向き合う?
以下のポイントが、私から見た「本気で挑むための基本」です。
| 工夫 | 説明 | 
|---|---|
| 深呼吸と準備 | 本番前の緊張は、準備と呼吸で少し軽減できます | 
| 本気のシミュレーション | 面接形式で事前に声に出して模擬練習をする | 
| ミスの受け止め方 | 間違ったときの切り返しを準備しておくと強みになる | 
| 面接官の視点で考える | あなたの緊張が「真剣に考えてる証」になる場だと理解する | 
面接官も「人間」です
「緊張したから…」という言葉は、本人の素直な気持ちです。その正直さは決して”甘え”ではなく、実際に人事にも響きます。私は学生に言いました。
「緊張は伝わるから、大丈夫。次は今の経験を活かして自信を持って挑めばいい。応援しています。」
その言葉で彼女が本当に救われたと、後から先生から聞きました。
まとめ:緊張も含めて、その日すべてがあなたの面接です
- 面接は「一発勝負」、やり直しは原則できない世界です
 - 緊張は悪ではなく、むしろ“本気の証”
 - 大事なのは「失敗をどう活かすか」
 - 面接官も人間として、その姿勢を見ています
 
次の面接は、「緊張しても自信を持って挑んだ」日のことを、胸に刻めますように。
  
  
  
  
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