公務員試験一本は危険!安定志向の落とし穴と安全な進路の選び方

こんにちは、ルトです。

「やっぱり安定が一番だから公務員!」
就活相談を受けていると、こう話す学生さん、本当に多いです。

確かに、公務員って響きは魅力的ですよね。

  • 給与や福利厚生が安定している
  • 景気に左右されにくい
  • 社会的信頼も高い

親や先生からも「安定してるからいいじゃない」とすすめられることが多いでしょう。

でも、ちょっと冷静に考えてみてください。
「公務員試験一本」に全力投球するのは、実はかなりリスクが高い選択肢なんです。

今回は、私がこれまで見てきた実例を交えながら「なぜ危険なのか」「どう進めるのが安全なのか」をお話しします。

公務員試験は「合否が出るのが遅い」という落とし穴

まず最初に押さえておきたいのが、スケジュールの違いです。

  • 民間企業の選考:どんどん早期化。6月には内定を出す会社も多数。
  • 公務員試験:筆記が夏以降、本命の合否が10月を超えるケースも珍しくない。

つまり、公務員一本に絞って全滅した場合、気づいたら 「民間の募集はもう終わっていた…」 という地獄のパターンに陥ってしまうんです。

私が以前関わった学生さんの中にも、「市役所狙いで勉強していたけど、最終で落ちた。気づいたら冬になっていて民間の選考がなくなっていた」という人がいました。結局、翌年に仕切り直し…。本人はもちろん、精神的にも金銭的にも大きな負担になっていました。

「民間と両立」が理想。でも現実はハード

じゃあどうすればいいのか?
やっぱり民間と公務員試験の併願がベストです。

ただ、ここで多くの学生が口をそろえて言います。
「でも、公務員試験の勉強が大変すぎて…」

その気持ち、本当にわかります。
教養試験、専門試験、論文、面接対策。
加えて大学の授業や卒論もある。正直、全部やろうとするとパンクしてしまいます。

だからこそ私は「民間企業は1社だけでも内定を確保しておこう」とアドバイスしています。

内定をひとつでも持っていると、不思議なくらい心に余裕が生まれます。
試験当日も「落ちても就職先はある」という安心感が、むしろ良い結果につながることも多いんです。

内定の「保険」を持つときに気をつけたいこと

もちろん、民間企業の方も無期限に待ってくれるわけではありません。

例えば、

  • 内定承諾の期限が8月末まで
  • 「公務員試験の結果を見てから…」と言うと嫌がられる

というケースもあります。

だからこそ、エントリーする段階で企業に確認しておくのがおすすめです。

「実は公務員試験も考えていまして、その結果が出るまで少し待っていただける可能性はありますか?」

正直に話すことで、意外と柔軟に対応してくれる会社もあります。もちろん全部がそうではありませんが、「誠実に相談する」こと自体が信頼につながるんです。

「社会人経験者枠」という第二のチャンス

「もし落ちたらもう人生終わりだ…」
公務員一本の学生さんからよく聞く言葉です。

でも安心してください。
実は 社会人経験者枠(中途採用枠) という第二のチャンスがあります。

これは、一度民間で働いた人向けの試験。倍率も一般枠より低いケースがあり、即戦力として期待される分、むしろ合格しやすいこともあるんです。

私の知人でも、最初は銀行に就職 → 数年後に市役所へ転職、という流れで安定キャリアを築いた人がいます。社会人経験があると面接での受け答えもしっかりしているため、評価が高くなるんですよね。

だから、「今年落ちたらもう終わり」という発想は危険。
キャリアの道はひとつではないんです。

「安定志向」が逆に不安定を招くことも

ここで少し厳しいことを言います。

「安定を求めて公務員一本!」という考え方、実は逆に不安定なんです。

なぜなら、

  • 試験の結果は誰にもコントロールできない
  • 他の選択肢を全部捨てているから、失敗したら後がない

これほどリスキーな賭けはありません。

本当に安定を手に入れたいなら、むしろリスク分散をするべきです。
公務員一本ではなく、複数の進路を持っておく。これが「堅実で賢い安定志向」だと私は思います。

まとめ:公務員試験は一本勝負より「保険つき」が安全

今回のポイントを整理すると、こうなります。

  • 公務員試験は合否が出るのが遅い。一本勝負はリスキー。
  • 民間との併願がおすすめ。最低でも1社は内定を確保しておこう。
  • 内定を保険にすると心に余裕ができて、むしろ合格率も上がる。
  • 公務員は社会人経験者枠という第二のチャンスもある。
  • 「安定を求めるならリスク分散」が本当の安定志向。

就活も人生も、一本道じゃありません。
公務員一本に賭けるのも選択肢のひとつですが、それが本当に自分にとって安心できる進め方かどうか、一度立ち止まって考えてみてくださいね。

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