【就活とAI】生成AIで履歴書やエントリーシートを書いてもいいの?採用担当が本音で語る

こんにちは、リクです。

最近、学生からよく聞くようになった質問があります。

「ChatGPTとかAIでエントリーシート(ES)や履歴書を書いても大丈夫ですか?」

SNSでも「AIにESを書かせたら通過した」「全部AIで作ったら落ちた」なんて話題が飛び交っていますよね。
正直、採用担当としてもこの流れはすごく注目しています。

結論から言うと、AIを使うのはアリ。でも、丸写しは完全にアウト。
今日は、なぜそう言い切れるのか――その理由を採用担当の立場から、少し“本音”でお話しします。

まず、AIを使うこと自体は「悪」じゃない

「AIでESを書くなんてズルい」と思う人もいるかもしれません。
でも私は、使い方次第でAIは大きな武器になると思っています。

たとえば、AIを使うことでこんなメリットがあります。

  • 自分では思いつかない表現を提案してくれる
  • 書きたい内容を自然な文章に整えてくれる
  • 誤字脱字や文法のミスを減らせる
  • 「何を書けばいいかわからない」ときの助けになる

特に、文章を書くのが苦手な人にとっては、「最初のたたき台」としてAIを活用するのはとても効率的です。
ゼロから1を生み出すよりも、AIに3割作ってもらって、それを自分の言葉で7割仕上げる方が圧倒的に早い。

つまり、AIは「答えを出すツール」ではなく、「考えるきっかけをくれるパートナー」。
このスタンスで使える人は、就活全体でも強いです。

なぜ「AIのコピペ」はNGなのか?

AIが出してくる文章って、正直かなり整ってますよね。
丁寧で読みやすく、ちょっとしたビジネス文書っぽさもあります。

でも――採用担当から見ると、すぐにわかります。
「これ、AIっぽいな」って。

理由はシンプルで、AIの文章は“きれいすぎる”からです。
感情の揺れやリアリティのある経験描写がない。
そして何より、どの学生も似たような文章になってしまう。

たとえば、

「私はチームワークを大切にし、常に周囲と協力して目標達成に貢献してきました。」

……AIが出す文章、だいたいこんな感じです(笑)。

この文章、悪くはないんですが「あなたの話」としては薄い。
そして面接で深掘りされたときに、たとえばこう聞かれると困ります。

「その“チームワークを大切にした経験”って、具体的にどんな場面でした?」

AIが書いた内容だと、自分の言葉で答えられず詰まってしまう。
この瞬間に「あ、この学生、自分で書いてないな」と伝わってしまうんです。

つまり、「AIの文章をそのまま提出する」のは、バレるしリスクが高い。

面接官は「中身」より「再現性」を見ている

エントリーシートや履歴書って、“書類審査用のテスト”ではないんです。
採用担当が見ているのは、

「この人が面接でどんな話をしてくれるか」
「書いてあることを自分の言葉で語れるか」
なんです。

AIで整えた文章が悪いわけじゃない。
でも、中身を理解していないと、面接で絶対に詰まります。

逆に言えば、AIを使っていても、内容をちゃんと自分の言葉で話せるなら全く問題なし。
むしろ、「伝える力のある人」だと好印象になることもあります。

賢い人ほどAIを“道具”として使う

採用担当の視点で見ていて感じるのは、AIを上手に使える人ほど「思考が整理されている」ということ。
AIの提案を受けて、自分なりに考え、修正しているからこそ、文章にも説得力が出るんです。

例えばこんな使い方はとても良いです👇

  1. 自分の経験を箇条書きでAIに入力する
  2. 「この内容を就活用の文章に整えて」と依頼する
  3. 出てきた文章を参考に、自分の言葉でリライトする
  4. 面接で語れるように練習する

AIを“共同執筆者”として扱うイメージですね。

一方、丸投げして「AIが書いたものを提出して終わり」では、絶対に伸びません。
書類だけ通過しても、面接で確実に見抜かれます。

採用担当の本音:「AIを使っても、考えが伝わる人が強い」

AIを使うこと自体を否定する採用担当は、今はほとんどいません。
むしろ、「工夫しているな」と感じることもあります。

ただ、採用担当として見抜けるのは、次のような学生です。

  • 自分の経験を自分の言葉で語れる人
  • AIの文章に“自分らしさ”を足せる人
  • 「なぜその経験を書いたのか」を説明できる人

結局、採用する側が見たいのは、

「AIが出した正解」ではなく、「あなたが考えた言葉」。

本音や感情、葛藤、失敗の話――こういうリアルな部分はAIには出せません。
だからこそ、「AI+自分の経験」を掛け合わせた文章が最強なんです。

実際、AIを使っても受かる人の共通点

私がこれまで面接した学生の中で、「AIを使っても印象が良かった人」には共通点があります。

  1. AIを使ったことを隠さない
     →「構成を考えるときにAIを参考にしました」と正直に話す人は信頼できる。
  2. 自分の経験をちゃんと理解している
     →質問に対して、自分の言葉で深掘りできる。
  3. “自分らしさ”を大事にしている
     →AIの文体を整えるだけでなく、語尾や言い回しに個性を残している。

つまり、「AIを使っても自分が主役であることを忘れない人」が、最終的に評価されるんです。

まとめ:AIは“ズル”じゃない。正しく使えば“最強の味方”

  • AIでESや履歴書を書くのはOK。ただしコピペはNG
  • 文章よりも、「中身を自分で理解しているか」が重要
  • 賢く使う人は、AIで“考える力”を鍛えている
  • 採用担当は「自分の言葉」を持っている人を評価する

AIを「楽をするための道具」と思うか、「自分を高めるためのツール」と思うかで、結果は大きく変わります。

便利な時代だからこそ、“AIを使いこなす力”があなたの個性になる。
「AIで作ったけど、自分の経験として語れる」――そんな就活生が、これからの時代、いちばん強いと思います。

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