【固定残業代】初任給が高いのはいいことだけど…

こんにちは、リクです。
毎年新卒採用をしてるのに人事部は人数は増えない…これは弊社の七不思議のひとつです(笑)。

さて最近、「大卒初任給アップ!」というニュース、よく目にしませんか?

たとえば、こちらの記事👇

🔗 初任給30万円以上130社、25年度倍増 地銀や私鉄伸び|日本経済新聞

「お、初任給アップ?夢があるなぁ~」と思いますよね。
でも、実はここにはちょっとした「言葉のマジック」が隠れているかもしれません。
今日はそのひとつ、「固定残業代」について少し深掘りしてみましょう。

前回は「週休2日制」の「言葉のマジック」をご紹介しました。

初任給の中身を見てみよう:「基本給」と「手当」

まず、お給料の内訳は大きく分けると以下の2つです。

  • 基本給:お給料のベースとなる部分
  • 手当:通勤手当、住宅手当、固定残業代などの“プラスアルファ”

ニュースなどで「初任給アップ!」と書かれていると「基本給が上がった」と思ってしまいがちですが、実は最近よく見かけるのがこちらのパターン。

固定残業代込みの初任給です!

「固定残業代」って何?

簡単に言うと、

「あらかじめ、●時間分の残業代を、固定でお給料に含めて払っておきますよ」

という仕組みです。

たとえば、「10時間分の固定残業代を含む」と書かれていた場合…

  • 残業が0時間でも5時間でも、10時間分の残業代は支給される
  • 10時間を超えたら、超過分は追加で支給される(はず)

ここまでは、ある意味フェアな制度です。

でも、ちょっと注意が必要です

人事の立場から正直に言うと…

固定残業代が含まれている=“それくらい残業する前提”かもしれません。

特に、新卒採用の段階から固定残業代が含まれている場合は、企業側が「新入社員でも残業は発生するだろう」と見込んでいる可能性があります。

もちろん、すべての企業がそうというわけではありません。
ちなみに私たちの会社では、新入社員は原則、半年間残業禁止です。だから、固定残業代も設定していません。

さらに気をつけたいポイント

ここからは、固定残業代に関する「見落としがちな注意点」です。

  • 賞与(ボーナス)に固定残業代は含まれません
     →「基本給×○ヶ月分」で計算されるため、見た目の月給が高くても、ボーナスが少なくなることも。
  • 10時間を超えても追加の残業代が支払われない会社がある
     →これは完全に法律違反です。でも、残念ながら“実例”として存在することもあります。

【まとめ】「固定残業代あり」の求人を見たら…

以下の3点を、しっかりチェックしてみてください。

✅ 固定残業代は何時間分?
✅ 超過分の残業代は、追加で支給されるか?
✅ 実際の残業時間はどれくらい?(これは面接などで質問してOKです!)


「初任給」の数字だけを見ると、つい気持ちが高まってしまいます。
でも、その中身を丁寧に見ることは、自分の働き方と将来を守る第一歩でもあります。

就活では、「条件の見え方」と「実際の働き方」にギャップがあることも。
だからこそ、数字の裏側を読み解く力を持って、賢く選択していきましょう。


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