📢 はじめに:話す内容より「話し方」が、あなたの印象を決める
こんにちは、リクです。
面接対策というと、「自己PRの内容をブラッシュアップすること」「質問に対する回答を準備すること」に注力する学生さんが大半だと思います。もちろん、これは非常に重要です。
しかし、年間1,000人近い応募者と接し、500人以上の面接を担当してきた私の経験から、一つ衝撃的な事実をお伝えしなければなりません。
それは、話す内容が完璧でも、話し方一つで「不合格」になるケースがある、ということです。
皆さんは、メラビアンの法則をご存知でしょうか?コミュニケーションにおいて、人の印象は、「言語情報(話す内容)が7%」に対し、「聴覚情報(声のトーン、話し方)が38%」「視覚情報(表情、視線)が55%」で決まるという法則です。
つまり、あなたがどんなに素晴らしいガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を持っていても、その伝え方(非言語コミュニケーション)で9割以上の印象が決まってしまう、ということです。
このブログでは、面接で合否を分ける「声のトーン」「話し方」に焦点を当て、採用担当者が無意識に見ているポイントと、あなたの魅力を最大限に引き出すための実践的なテクニックを解説します。
🗣 採用担当者はここを見ている!「声のトーン」と「話し方」の重要性
私たちは面接で、話す内容の正確性だけでなく、以下の3つの要素を無意識に読み取っています。これらは、入社後のあなたの「仕事ぶり」や「協調性」を測る重要なヒントになるからです。
1. 「熱意」と「自信」:トーンと声量
声のトーンが高い、声が大きい=良い、という単純な話ではありません。大切なのは、「話す内容に見合った熱量」が声に宿っているかです。
ぼそぼそとした小さな声、一本調子のトーンは、「この人は入社意欲が低いのではないか」「自分の意見に自信がないのではないか」というネガティブな印象に繋がります。逆に、自信を持って、明確な声量で話す姿勢は、「仕事に対する意欲」として評価されます。
2. 「論理的思考力」と「落ち着き」:話すスピードと間
話すスピードは、あなたの頭の回転の速さや論理的思考力を測るバロメーターになります。
- 早すぎる場合: 緊張している、一方的に話を進めている、相手に配慮していない、という印象を与えがちです。
- 遅すぎる場合: 自信がない、話す内容が整理されていない、という印象を与えがちです。
最適なのは、「少しゆっくり目」を意識し、聞いている面接官がメモを取ったり、内容を理解する「間(ま)」を取ることです。
3. 「協調性」と「共感力」:語尾の処理と会話のキャッチボール
語尾を「~で」「~なので」といった曖昧な形で濁してしまうと、「意思決定ができない人」「責任感が曖昧な人」という印象を与えます。語尾は「~です」「~ます」としっかり言い切りましょう。
また、面接は一方的なプレゼンではありません。面接官の質問が終わった後に一呼吸おいて「承知いたしました」と小さく返すなど、「会話のキャッチボールができているか」も重要です。
🎭 話し方だけで印象が180度変わった2人の学生
ここからは、私が実際に担当した面接から、「話し方」が合否を分けた具体例を紹介します。
ケースA:実力は高いが不合格となった学生
Aさんは、有名大学出身で、インターン経験も豊富、ガクチカも非常に素晴らしいものでした。しかし、面接で話す時のスピードが非常に速く、トーンも高く、まるで早口言葉のように畳みかけてくる話し方でした。
【リクの評価】
話す内容の論理性は高かったのですが、面接官(私含む3名)は全員、Aさんの話を聞き終わった後、「疲れた」「圧倒された」という感想を抱きました。私たちは、「この人は入社後、周りの意見を聞かずに、自分の意見を早口で一方的に押し通してしまうのではないか」という懸念を持ち、最終的に不合格としました。話すスピードが「熱意」ではなく「焦り」や「独りよがり」に見えてしまったのです。
ケースB:経験は浅いが合格となった学生
Bさんは、Aさんと比較するとガクチカや実績は標準的でした。しかし、面接中、常に落ち着いたトーンで、一定の緩やかなスピードで話していました。質問に対しては、必ず一呼吸置いてから答え、「少々お待ちください」と断って考えを整理する時間も設けていました。
【リクの評価】
話す内容に派手さはありませんでしたが、聞いている側は非常に安心感がありました。「この人となら、落ち着いて仕事ができそうだ」「自分のペースをしっかり持っていて、プレッシャーにも強そうだ」と感じたのです。結果、Bさんは入社後の「協調性」や「安定性」を高く評価され、内定となりました。
この2つのケースから分かるのは、「面接の話し方は、入社後のあなたの働き方をシミュレーションさせる」ということです。
🛠 今すぐできる!面接で差をつける「話し方」テクニック
では、具体的に「話し方」を改善するために、今日からできる実践的なテクニックを伝授します。
テクニック1:声のトーンを「ワントーン上げる」
普段の会話のトーンより意識的にワントーン明るく、少し高めで話してみてください。これだけで、声にハリとツヤが生まれ、「ハキハキとした明るい人」という印象に直結します。
テクニック2:「3秒ルール」を徹底する
面接官の質問が終わったら、すぐに話し始めるのを止め、必ず3秒間「間」を取りましょう。
- 「はい」と返事をする(1秒目)
- 息を吸い込む、または頭の中で考えを整理する(2秒目)
- 話し始める(3秒目)
この「間」は、面接官には「落ち着いて考えている」「質問をしっかり受け止めている」という好印象を与え、あなた自身には話す内容を整理する時間を与えてくれます。
テクニック3:話すスピードを「録音してチェック」
あなたが思っているよりも、あなたは速く話している可能性が高いです。
自己PRや志望動機をスマホなどで録音してみてください。そして、それを聞いてみて「聞き取りやすいスピードか?」を客観的にチェックしましょう。少し「遅いかな?」と感じるくらいが、面接ではちょうど良いスピードです。
テクニック4:「結論」と「理由」の間の「間」
話す内容に説得力を持たせるには、「結論」を最初に述べた後、一瞬の間を取り、「なぜなら」と理由を続けるのが効果的です。
「私の強みは、粘り強さです。(1秒の間)なぜなら、学生時代のアルバイトで…」
この「間」が、面接官に「今から大切な話が始まるぞ」という注意を喚起し、あなたの結論を強調する効果をもたらします。
✅ まとめ:あなたの「話し方」は、最高の武器になる
面接は、非言語コミュニケーションの戦場です。話す内容のロジックを磨くのは大前提として、その「伝え方」に意識を向けるだけで、あなたの魅力は飛躍的に向上します。
| 要素 | 採用担当が見ていること | 実践テクニック |
| トーン・声量 | 熱意、自信、入社意欲 | 普段よりワントーン上げる。語尾はしっかり言い切る。 |
| スピード・間 | 論理性、落ち着き、協調性 | 「3秒ルール」を徹底する。録音して聞きやすいスピードを掴む。 |
| 語尾・受け答え | 責任感、協調性 | 質問の最後に「承知しました」と一呼吸入れてから答える。 |
ぜひ、これらのテクニックを実践し、面接官に「この人と一緒に働きたい」と思わせる最高の印象を残してください。


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